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nori

6月 222010
 

峠道の登りを走行中にエンジンのチェックランプが点灯してエンストしてしまう、という事で修理する事となったアルトラパン。

この車のエンジンのK6A型は、ワゴンRなどのほとんどのスズキ車と共通のエンジンとなっています。

まず症状を確認しようと走行しましたが、すぐには症状は出ないようです。

その後、峠道を登り始めたところでエンジンのチェックランプが点灯、その後エンジンの調子が悪くなり、最後にはエンストしてしまいました。

すぐに再始動を試みるもエンジンはかからず。

1分ほど間をおいて始動するとエンジンがかかりました。

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6月 092010
 

今回は故障修理では無いのですが、ちょっと珍しい仕組みだったので紹介します。

 

平成19年式のDY5W型マツダデミオなんですが、車検でリアブレーキのドラムを外そうとしました。

いつも通りハブのベアリングを緩めようと思ったんですが、ハブナットに緩め止めがして有りました。

CIMG2932.JPG

これはおかしいなぁ、と思い念のため整備書を確認してみると、ハブナットは緩めずハブごとドラムを取り外すとの事。

リヤブレーキの裏側のバックプレートに4本のボルトがあり、これを緩めてハブとドラムをセットで取り外すようです。

CIMG2935.JPG

ABSの配線を慎重に取り外しドラム&ハブを取り外します。

 

これが取り外したドラムとハブ

CIMG2928.JPG

 

こちらがブレーキになります

CIMG2931.JPG

整備士になって15年になりますが、ドラムを外すのにハブごと外さなければいけない方式のブレーキは始めてでした。

メーカーの説明いわく、ハブベアリングを非分解にする事により破損防止になるとの事です。

でも点検の度にハブを取り外さなければいけないという手間とリスクを負わせてまで、この方式にする必要があるんでしょうかねぇ?

5月 262010
 

前回の最後の時点で、エンジンの回転数が5000回転までしか回らないというところで終わっていました。

その後何とか解決方法が無いかとやってみたのが、実際にはその車両に存在しないCVTの回転信号を擬似的に入力してみると言うものでした

そこで行なったのが、同型のCVT仕様のフィットを使いCVTの回転信号を取り出し、それをこの車両のコンピューターに入れてやるという実験です。

結果は思ったとおり5000回転以上ちゃんと回るようになりました。

やはり回転信号の入力が無いと5000回転以上回らないシステムが組まれていました。

ただ、かといって回転信号用にCVTを載せるわけにはいかないですよね。

そこで考えたのは擬似的にパルスを発生させる装置を取り付けるという案でした。

ABSなどに良く使われる回転を読み取るセンサーというのは、基本的には金属の歯車のようなもの凹凸を読み取る事により信号を送ります。

今回問題となっているセカンダリギヤのセンサーも基本的には同じような仕組みとなっているようで、CVT内に凹凸のある歯車が回転していてそれを読み取っています。

この車にはセンサーはあっても読み取るべき歯車はありません。

で、結論はと言いますとミッションとは全く無関係に、自動で回転する歯車を作るしかないという事です。

 

そこで作られたのが下の機械?になります。

CIMG2860.JPG

これはこの車のオーナーさんが自分で製作されたもので、パソコンに使われていた冷却ファンのモーターを利用、それにスリットをいれた円盤を加工し取り付けた物です。

CIMG2862.JPG

エンジン始動と同時にモーターが回転し、下に取り付けられているセンサーが金属板のスリットを読み取り見事パルスを発生しています。

CIMG2863.JPG 

ミソはやはりこのスリットの入った金属の円盤ですが、これはたまたまこの車のオーナーさんが金属加工の技術者だった事から、自前で製作されました。

この円盤の金属板にスリットを入れるという技術は素人技では出来ませんしね。

5月 142010
 

ホンダバモス走行時の異音修理

入庫したのはH13年式のHM2型バモスの4WDで、走行時に変な音がするので見てほしいとの事でした。

試運転してみるとリヤの足元の方から「キコキコ」という音が聞こえました。

ただその音はいつでも出ているのではなく、アクセルを離した減速時にしかせず、さらに速度に合わせて音が出る早さも変化します。

速度により音の速さが変化する事から、プロペラシャフトなどの駆動系から音がしている感じです。

まず一番あやしいと思われるプロペラシャフトのジョイントを点検するも異常なし。

リフトアップしタイヤを空転させて音を確認すると、例の音は全くしません。

どうやら実際に走行した状態でないと音が再現できないようです。

そこで登場するのが異音検知器なるものです。

CIMG2712.JPG

この機械には小さい集音マイクが4ついていて、それぞれのマイクの音を個別に聞くことが出来ます。

そのマイクを音が出そうな箇所にセットし、異音の発生箇所を特定するというものです。

車両をリフトアップし音が出そうな所を順番にマイクをセットし試運転を繰り返すわけなのですが、なかなか音の出どころにヒットしません。

ようやく右のリヤの足回りという所までは絞り込めたので、そこを重点的に調べます。

普通に考えるとベアリングかなぁと思うんですが、どうもベアリングでは無さそうです。

まさかなぁ・・とは思いつつも、ドライブシャフトのジョイント部にマイクをセットし走行すると・・・

CIMG2711.JPG

出ました!ついに音の場所が特定できました!

どうやら音の発生源は左のリヤのドライブシャフトの外側のジョイントのようです。

試乗を何度も繰り返し音の原因にたどりついたところで、ようやく修理に取りかかりました。

CIMG2807.JPG

まずはリヤデフのマウントを取り外し、デフの方をずらしドライブシャフトのインナー側をデフからを引き抜きます。

次にジョイントのアウター側のハブナットを緩め、ハブからアウター側を引き抜き取り外します。

こちらが取り外したドライブシャフトですが、ブーツの破れやジョイントのガタも無く見た目上まったく問題は無さそうです。

CIMG2810.JPG

新しいドライブシャフトを組み付けた後、試運転を行ないましたが例のコツコツ音はキレイに消えていました。

ドライブシャフトの異音で良くあるのは、前輪駆動車のフロントで使われている物が、ブーツの破れにより水などが入り、旋回時にカタカタという音がすると言う物です。

しかしリヤで使われているもので、しかもブーツの破れも無いものにジョイントがおかしくなるというのは、これまで経験した事がありませんでした。

そのため今回の修理では音が出ている箇所は分かったものの、実際に交換してみるまで本当に直るのか半信半疑的なところがありました。