京都北部地域与謝野町の車屋さん安田自動車。車の販売・車検・故障修理・鈑金塗装・保険他、車に関する小さな事から大きな事まで確かな技術と親身な対応でお客様のカーライフをサポートいたします!
5月 132018
 

今回修理のご依頼を受けたのは、DA64型4WDエブリィの5速マニュアルターボ車でした。

ご依頼主の方は遠方にお住まいの方でしたが、当社ホームページをごらんいただき修理のご依頼メールをいただきました。

当社のホームページで、何度かこれまでズズキのエブリィやキャリィの異音修理の記事を紹介させていただきました。

今回修理のご依頼主様のお車の異音の状況をインターネットで検索されておられて、当社ホームページにたどり着かれたものかと思います。

メールでのやりとりの内容で音の状況や種類などを詳しく教えていただき、ミッションまたはトランスファーからの異音であるような感じでは無いかという推測になりました。

どうやらミッション内、またはトランスファー内のベアリングが怪しい感じです。

ただ何分にもご依頼主さんは車で2時間程度ほどの遠方ですので、地元で修理を・・・という話になるのですが、どうやら地元の修理屋さんではミッション本体を中古またはリビルトで載せ替える方向の話しかしてくれなかったようです。

お客様としては中古は不安ですし、リビルトだと修理代が高額になります。

そこでスズキ車のミッション・トランスファー分解が出来るお店という事で、遠方ながら今回お問い合わせをいただいたワケです。

 

4WDエブリィなのでトランスファー一体型でのミッション脱着になります。
img_20180423095321

 

こちらがトランスファーケースを分解した状態です。

img_20180423102108

手前に見えるのがビスカスカップリング。

DA64でもミッションターボ車はフルタイム4WDなので、4WD切り替えがありません。

そのためフロントへの駆動を伝えるプロペラシャフトの部分にビスカスが内蔵されているんですね。

ちなみに切り替えのあるタイプだとこのビスカスは無く、代わりに切り替え機構が内蔵されています。

もしもトランスファー関連のベアリングが音の原因なら、この段階で修理が可能でしたが、予想通りここでのベアリング異常は確認出来ませんでした。

という事で次にミッション本体の分解に進みます。

 

こちらはミッションケースがすでに外れた状態で、1から4速とリバースギアが見える状態になっています。

img_20180423110124

 

そしてこちらがケースからメインシャフトとカウンターシャフトそしてシフトフォーク類が取り外された状態です。

img_20180423112842

ここにあるいくつかのベアリングが原因で異音が発生していました。

 

異音の原因のベアリングはもちろんの事、それ以外のベアリングもギアプーラーを使いすべて新品に交換していきます。

img_20180425105022

 

こちらが交換されたベアリングです。

img_20180425175600

ベアリング自体は1個が1000円前後と部品代としては安価な物ですが、分解工賃はやはり手間ですのでそれなりにかかってしまいます。

しかし今回の修理では部品工賃合わせて総額5万程度でしたので、中古のミッションや、ましてやリビルトミッション交換に比べれば安く修理する事が出来るのではないかと思います。

 

後日お客様にお車を納車しご感想を頂きましたが、音が静かになり気持ちよくお車に乗っておられるとのお言葉をいただきました。

この度は遠方からわざわざご来店いただきありがとうございました。