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10月 072010
 

走行中にリヤよりコトコトというような音がするとの事で、H20年式のスバルレガシィのツーリングワゴン(BP5型)が入庫しました。

その音は常にするわけでは無く、状況によってしたりしなかったりマチマチとの事です。

一番こういう修理がやっかいで、現象が確認できないと音の出所が見つけられません。

そのため音の場所を特定するだけで、かなりの時間と労力を要してしまいます。

しかし今回の場合は、お客様が車に知識のある方で、自分でだいたいの音の出所をつきとめてもらっていました。

お客様にその音を再現してもらうと、どうやら左リヤのテールレンズが取り付けてある付近から音がするようです。

その音の出し方ですが、まず車両トランクの右側をゆすり、次に左側をゆすると「コトッ」っとも「ポコッ」っともとれるような音が聞こえます。

今度は音が出る左側だけをゆすってみますが、音は出ません。

いったん右側をゆすってから、左をゆするとやはり「コトッ」と音がしました。

音の原因は定かではありませんが、とにかく音はテールレンズ付近からしているのは間違い無さそうです。

そこでテールレンズ、リアフェンダー内張り、リアバンパーと、関係しそうなものをすべて取り外し、フレームだけのハダカ状態にしました。

CIMG3511.JPG

これならもう音は出ないだろうと思いましたが、この状態でもまだ音は出ます。

こうなると、あとはフレーム自体に何か問題がありそうです。

そこで何度も音を確認すると、音の出所はこの穴の奥からしている事を突き止めました。

CIMG3514.JPG

本来はこの穴にはめくらブタがしてあり中は見えません。

中をのぞくと上端にフタのようなものが見えます。

CIMG3513.JPG

更に近づいて良くみると・・・・

CIMG3512.JPG

このフタのようなパネルをスポット溶接するためのツバが3つありますが、写真左の2箇所がスポット止めされている形跡がありません。

そのため、このパネルを下から手を入れ押してみると、ポコポコと動くのが確認できました!

どうやら音の原因はこれだったんですね。

車体の微妙なひずみにより、このパネルが上下に動き音が出ていたようです。

 

スポットの打ち忘れ?と思ったのですが、反対側を確認してみると、こちらも左同様にスポット痕がありません。

だとすると、もしかしたら打ち忘れでは無く、最初から打つつもりが無かったのか・・・ん~謎です(笑)

 

ただ、こちらの方は手で押して見る限りは、動いていないようです。

ではどうやって固定されているのかと思い、室内側からのぞいてみると・・・

パネルをトランク内からのぞいて見た様子ですが、黒いシールがコーナーにしてあるのがわかります。

どうやらこれで固定してあるようです。

CIMG3515.JPG

こちらが問題の方側の写真ですが、このようにコーナーにシールを打つのが本来ですが、写真に写っていない手前側、つまりスポット止めがしてない方はちゃんとコーナーにシールが出来ていませんでした。

そのために、固定が出来ずパネルが動く原因となったんですね。

 

原因がわかったのでさっそくこのパネルを固定する事にします。

ただ今更スポット止めは出来ないので、シール剤で固定することにしました。

下側からシール剤を全面に塗布ししっかりと固定しました。

CIMG3530.JPG

 

修理後に音を確認したところ、音は出ていないようです。

走行テストでも音が止まっているのを確認し納車しました。

 

音の原因は、ちゃんとスポット止めをしていない、という事とシールの打ちミス、という2つのミスで起こったものでした。

今回の場合は保証期間内だったため、無償で済んで良かったのですが、これがもし修理代がかかったとしたら、お客様としたら納得いかないですよね・・・。

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